御書の講義と研鑽

毎月の座談会御書と御書講義御書及び教学部教学試験の研鑽についてのブログです。

3月度座談会御書 兵衛志殿御返事講義 三障四魔に賢者はよろこび愚者は退く

スポンサーリンク

今回拝読する平成26年(2014年)3月度の座談会御書、「兵衛志殿御返事(三障四魔事)」は、本年11月に実施される任用試験の出題範囲にもなっています。

兵衛志殿とは、大聖人の門下、池上兄弟の弟・池上宗長(いけがみむねなが)のことで、本抄はこの宗長へ与えられた激励の書です。

兄・宗仲(むねなか)と共に団結して信心に励む中、大聖人に敵対する極楽寺良観を信奉する父から兄・宗中は勘当されます。勘当されれば社会的地位も経済の基盤も全て失い、逆に弟の宗長にその全ての権利が舞い込んで来ることに・・・。

この信心の団結を破る障魔の出現に際して、「賢者の信心」を貫きなさいとご指導されています。

兵衛志殿御返事の拝読範囲本文

『しをのひると・みつと月の出づると・いると・夏と秋と冬と春とのさかひには必ず相違する事あり凡夫の仏になる又かくのごとし、必ず三障四魔と申す障いできたれば賢者はよろこび愚者は退くこれなり(御書全集1091ページ15行目から16行目より引用)』

兵衛志殿御返事の拝読範囲の通解

潮が引く時と満ちる時、月の出る時と入る時、また、夏と秋と冬と春との季節の境目んは、必ずそれまでとは相違することがある。

凡夫が仏になる時も、また同じである。必ず三障四魔という妨げが出てくるが、その時、賢者は喜び。愚者は退くのである。

兵衛志殿御返事の拝読範囲の講義

兄・宗仲の勘当は、弟の宗長にとって、いかに心揺れる事態であったことでしょうか。しかし、大聖人はこの事態が仏法実践の道理であるとして、どこまでも信心を貫くようご指導されています。

必ず三障四魔という妨げが出現する

信心に励んで自身の内に具わる仏の生命を湧現させていくと、これを阻もうとして必ず「三障四魔」という妨げが競い起こります。そして、信心の目的である、絶対的幸福境涯を築いていくには、この「三障四魔」を打ち破っていかなければなりません。これが仏法は勝負の所以です。

池田先生は、「『信心』があれば、乗り越えられない苦難などない」と指導されています。

苦難を乗り越えれば乗り越えるほど功徳はいや増して、仏界の生命が強まっていきます。そして、乗り越えた苦労を人生の本当の財産にしていくことができるのです。

苦労は財産 池田名誉会長の指導

「人生、だれにでも悲しみや苦難の山がある。それを、どう勝ち越えるか。その山を乗り越え、勝ち越えた時、境涯は高まり、眼前に『無限の広野』が広がる。山が大きければ大きいほど、大変であればあるほど、乗り越えた功徳もまた大きい。だからこそ、苦労が財産なのである」

兵衛志殿御返事(三障四魔事)の拝読範囲に関する指導とヒント

★苦労は財産 池田名誉会長の指導 「人生、だれにでも悲しみや苦難の山がある。それを、どう勝ち越えるか。その山を乗り越え、勝ち越えた時、境涯は高まり、眼前に『無限の広野』が広がる。山が大きければ大きいほど、大変であればあるほど、乗り越えた功徳もまた大きい。だからこそ、苦労が財産なのである」

[筆者所感]:信心の上で魔が競うのは、仏法実践の上での法則。故に、賢者はよろこびの信心を。「愚者は退く」であってはいけない。

★苦難に直面した時こそ勝負。チャンス。 戸田先生の指導⇒「大聖人の仏法は逆境にある人が、幸せになる宗教なのだ」

[筆者所感]:苦難との直面こそ、自身に具わる力を発揮する時。苦難がなければ自身の底力は出せない。故に、苦難に直面した時こそがチャンス。

「賢者はよろこび」の信心とはなんでしょう。

今回の拝読範囲のテーマは、「喜び勇む賢者の信心で勝利の人生を開こう!」「悩みの山に挑めば、仏界は強まる。」となっています。

凡夫は苦難に直面して、そうそう「好機到来」とは思えないものです。故に、題目を唱えて苦難に挑むことが「賢者はよろこび」の生き方になるのではないでしょうか。人生につきものの苦労を財産にしていけるのが日蓮大聖人の仏法なのです。

以上です。