冬は必ず春となるテーマとした妙一尼御前御消息(平成24年2月度座談会御書)の以下の記事は、私が行った座談会御書の講義の実際です。参考になりますかどうか。
冬は必ず春となるで有名な妙一尼御前御消息は、建治元年(1275年)5月、日蓮大聖人が54歳の御時に身延で著され鎌倉に住む妙一尼に与えられたお手紙です。
今回、平成24年2月度座談会御書として拝して参ります。
☆参考☆平成29年(2017年)2月度の座談会御書も妙一尼御前御消息です。 妙一尼御前御消息 2月度座談会御書の講義
竜の口・佐渡流罪と、法難と戦われる大聖人の下で、夫と共に戦う妙一尼は、そのために所領を没収されるなどの難にあい、加えて最愛の夫を亡くし、病の子供を抱えるという身の上にありました。
そういった中にありながらも、大聖人をお守りし、仏法を求める妙一尼に、『夫の成仏は間違いない』『冬が必ず春となるように、法華経の信心を貫いた人は必ず成仏できる』、と力強く励まされている御書、それが、妙一尼御前御消息です。
妙一尼御前御消息の拝読範囲本文(参加者全員で朗読)
『法華経を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる、いまだ昔よりきかず・みず冬の秋とかへれる事を、いまだきかず法華経を信ずる人の凡夫となる事を、経文には「若有聞法者無一不成仏」ととかれて候』(御書全集1253ページ16行目から17行目より引用)
妙一尼御前御消息の講義
本文をご覧下さい。
法華経を信ずる人は冬のようなものであり、冬は必ず春となるのである。同じように、法華経を信じる人が仏になれないとは昔から聞いたことがないと仰せです。そして、「もし法を聞くことがあれば、一人として成仏しない人はいない」」という、法華経方便品第二の文を紹介されています。
では、「法を聞いただけで成仏する」のか。そうではありません。
「法を聞く」とは、求道心を燃やして師匠の教えを求めるということです。
苦悩のまっただ中にあるはずの妙一尼が、求道心溢れる信心を示していることに対して、大聖人は、あなたはすでに苦悩に勝っている、その信心のある人には、すでに春が始まっているのだ、と、大確信のご指導をされています。
今回拝読の御書の要点は、妙一尼の信心が示した、『師匠を求める心から、春は始まる』ということです。『師匠を求める心から、春は始まる』。このことを強く胸に刻んで参りましょう。
冬は必ず春となる・「ずってもはっても負げでたまっか!」東北の友
師匠を求めてやまない東北の同志(友)は、大震災以降、『冬は必ず春となる』を合言葉に、「ずってもはっても負げでたまっか!」と、復興への歩みを力強く進めておられます。
池田先生のご指導に『「冬は必ず春となる」ことを信じる「強い心」が変革をもたらす』とありますが、そのとおりの実証を内外に示されています。
筆者のエピソード『冬は必ず春となる』
世間的には冬の境遇にありながら、師匠を求める信心に決然と立ち上がった時から、その人の心には、その境涯には、すでに春が始まっているということです。
私が神奈川県に在住の折、離れた組織のKさんという婦人部の方が紹介者になって下さり、ある女子部とお見合いをしました。実際は無かった話になっていましたが、どうしてもその女子部のことが忘れられなかった私は、9ヶ月で百万遍のお題目を唱えたあと、その思いを告白するために非常識にも、Kさんのお宅を訪問しました。
実は、Kさんは末期のガンを克服された方です。ところが、私が訪問した時のKさんは闘病生活のまっただ中でした。
そんなことも知らなかった私をKさんは温かく迎えて下さり、女子部のことには一切触れることなく、ひたすら信心の素晴らしさを語って下さいました。
長時間のお題目のあと、お風呂に入ったら、あまりの気持ちよさに寝てしまった等々、ばら色のお顔で語る金子さんはとても闘病中とは思えませんでした。
今思えば、『冬は必ず春となる』とは、あのお姿であったのだ、と思えてなりません。その姿に、私は全てを了解しました。そしてこのことが、私が学会の組織について活動する大きな因となりました。
全国婦人部長のおハガキ「希望は人生の宝なり」
神奈川県に在住する親戚が、昨年の座談会に全国婦人部長をお呼びすることができました。そして座談会を大成功で終えた後、全国婦人部長に改めて感謝の手紙を認めたのです。
すると、全国婦人部長から、なんと直筆の激励のハガキが届き、先日、その文面が、現在千葉県に在住する当家にファックスされて参りました。
その結びの一文をご紹介して、私の話を終わります。
『日々、広布拡大に走る私たちは「希望は人生の宝なり」「希望は努力と忍耐に咲く花である」との先生の御指導を胸に、朗らかに前進して参りましょう。ご活躍を心より祈っています。』
以上です。