時事と御書

毎月の座談会御書と御書講義御書及び教学部教学試験の研鑽についてのブログです。

仏種は縁により起こる。この故に一乗を説く|高橋殿御返事・米穀御書2024年9月度座談会御書

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2024年9月度の座談会御書は、「高橋殿御返事(米穀御書)」です。地区座談会の御書講義の内容を一担当者として、できるだけ分かり易くまとめてみました。

 

いわく、「仏種は縁より起こる。この故に一乗を説く」なるべし。勇気をもって一乗(法華経)を説くという、地涌の振る舞いの何たるかに思いを寄せることが出来ました。

 

今回の座談会御書(拝読範囲)のテーマは以下となります。

 

  • 一人一人が「地域広布の責任者」に
  • 勇気の対話で友の仏性の触発を!

 

拝読・研鑽の一助ともなれば幸いです。よろしければ是非、ご覧下さい。

2024年9月度座談会御書【高橋殿御返事(米穀御書)】の講義|拝読範囲の背景と大意

 

大百蓮華2024年9月号の48・49頁をご覧下さい。

 

今回拝読する御書・高橋殿御返事は、日蓮大聖人が、駿河国(するがのくに:静岡県中央部)の富士地方で、門下の中心的な役割を担っていた弟子に与えられたと考えられるお手紙の一部で、相手の詳細はわかっていません。

 

緊迫の状況下にあってさえも、大聖人へご供養を届けた弟子への御返事と推察され、お米のご供養であったのか「法華経の行者を養う米は一切衆生を救う米である」とその功徳を賛嘆されています。この部分から「米穀御書」という別名が拝されます。

 

そんな弟子に全幅の信頼を寄せ、広宣流布を頼みましたよ、何故なら・・という部分が今回の拝読範囲です。

2024年9月度座談会御書【高橋殿御返事(米穀御書)】の講義|拝読範囲の御文と現代語訳(通解)

 

大百蓮華2024年9月号の50頁をご覧下さい。

 

【本文朗読】・・皆で音読。

 

新版御書と御書全集とで、後半部部に違いを感じます。

新版御書全集:その国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ。「仏種は縁より起こる。この故に一乗を説く」なるべし。(1953頁5行目から6行目)

御書全集:其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ、仏種は縁に従つて起る是の故に一乗を説くなるべし、(1467頁5行目)

 

【拝読範囲御書本文】

 

その国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ。「仏種は縁より起こる。この故に一乗を説く」なるべし。(1953頁5行目から6行目)

 

【現代語訳(通解)】

 

その国の仏法流布は、あなたにお任せします。「仏種は縁によって起こる。そのゆえに一乗(法華経)を説く」のである。

2024年9月度座談会御書【高橋殿御返事(米穀御書)】の講義

 

大百蓮華2024年9月号の52・53頁をご覧下さい。

 

ここで言う「その国」とは、門下の住む地域一帯を指していて、現代で言えば自分が住む地域・職場・家庭など、自身が関わるすべての場所ということになります。

 

「仏種(ぶっしゅ)」、仏の種とは、そういう種があって植えると仏の木になって助かる・・というもので無いことはお解りと思います。

 

あらゆる人に仏の命は内在しているのですが、妙法(法華経)の素晴らしさを語っていくという縁・きっかけに触れた時のみ、内在する仏の命が芽吹く兆しを見せるということであります。言うまでもなく、折伏・仏法対話です。

 

  • 一人一人が「地域広布の責任者」に
  • 勇気の対話で友の仏性の触発を!

 

この大聖人の仰せについて、大百蓮華2024年9月号・53頁上段の池田先生のご指導は極めて重要です。

 

(池田先生が贈る指針:聖教新聞 2019年10月22付より)

御本仏から、わが地域の広布を託された我らである。辛労は尽きない。しかし地涌の我らに変えられぬ国土はないのだ。

人間の絆が薄らぐ社会だからこそ、心をつなぐ誠実な行動が光る。真心の対話から幸の仏縁が生まれる。

皆、宿縁の眷属なりと信頼の連帯を広げよう!ここに希望と蘇生の安全地帯があるからだ。

 

創価学会の皆さんは宿縁の眷属、つまり、異体同心の団結固き善友の集まりです。辛労は尽きませんが、お題目根本に、根本的な苦悩・宿命転換を果たすべく、仏法の素晴らしさを語り、広宣流布を進めて参ろうではありませんか。

 

ここで、日々の勤行の際の「御祈念文」を確認させて下さい。「世界広宣流布の祈念と回向」のところですがーー。

 

世界広宣流布大願成就と、創価学会万代の興隆を御祈念申し上げます。
自身の人間革命と宿命転換を祈り、種々の願いが成就しますよう御祈念申し上げます。

 

とあります。

 

創価学会万代の興隆なくして、世界広宣流布大願成就はあり得ません。

種々の願いを成就させ、歓喜に満ちた創価学会員が増えていかなければ、創価学会万代の興隆もありません。

 

つまり、創価学会員のお一人お一人こそ、世界広宣流布大願成就の主役であり、創価学会の代表者であると申し上げたく思います。

 

以上です。

 

【以降、時間があったら】

さらに、「御祈念文」の確認ですが、御本尊への報恩感謝と三代会長への報恩感謝で、「報恩感謝」という言葉がたくさん出てきます。

 

「報恩」とは恩に報いるということで、報いるために「行動します」と祈念している事になります。

 

そして、「報恩」の行動こそ、広宣流布のため活動であることを確認したいと思います。

 

以上です。

2024年9月度座談会御書【高橋殿御返事(米穀御書)】に関連する池田先生のご指導

 

2024年9月度座談会御書【高橋殿御返事(米穀御書)】に関連した池田先生のご指導を掲載しておきます。

【第6回】 地域に信頼と友情の花を(聖教新聞 2019年10月22付より)

大百蓮華2024年9月号・53頁上段で紹介されたの池田先生の指導です。

其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ、仏種は縁に従って起る是の故に一乗を説くなるべし (高橋殿御返事、1467ページ)

<通解>​​

その国の仏法流布は、あなたにお任せする。仏種は縁によって起こる。その故に一乗(法華経)を説くのである。

<池田先生が贈る指針>

御本仏から、わが地域の広布を託された我らである。辛労は尽きない。しかし地涌の我らに変えられぬ国土はないのだ。

人間の絆が薄らぐ社会だからこそ、心をつなぐ誠実な行動が光る。真心の対話から幸の仏縁が生まれる。

皆、宿縁の眷属なりと信頼の連帯を広げよう!ここに希望と蘇生の安全地帯があるからだ。

アメリカ最高協議会(1993年3月17日)でのスピーチ

自分の国、自分の地域を、自分たちの責任と努力で、自分たちの幸福のために、寂光土へと変えていく。それが広宣流布の正しき道程なのである。その労苦はすべて自分自身の永遠の福運となる。

「足下を掘れ、そこに泉あり」という言葉が、私は好きである。足元が大切である。一つ一つ目標を明快にして、着実にていねいに取り組んでいく。その積み重ねのなかにしか道は開けない。(『池田大作全集』第82巻241ページ)

随筆 我らの勝利の大道 14 より

動けば、何かが変わる。直接、会えば心が近づく。誠実に語れば、一歩、強い絆が生まれる。

気どらず、気負わず、誠心誠意の対話で、友の心を開拓していけばよいのだ。(聖教新聞2010年6月1日付)